秩父地域を訪問しました
2022年4月3日(日)・4月4日(月)、1泊2日で秩父地域を訪問しました。(世間的には旅行ともいいます笑)
あいにくの天気ですべてを盛り込むことはできませんでしが、秩父方面(横瀬町、秩父市、長瀞町)の気になる場所を巡り、モノを見たり食べたり、人にお会いしたりお話を聴いたりするいい機会になりました。
今回訪れた場所は以下のとおりです。
・area 898(横瀬町)
・ENgaWAチャレンジキッチン(横瀬町)
・駅前食堂(横瀬町)
・じばさん商店(秩父市)
・MAPLE BASE(秩父市)
横瀬町
area 898、ENgaWAチャレンジキッチン
最初の目的地は横瀬町。
坂戸からの道中、「道の駅あしがくぼ」にてもはやお決まりの「ちちぶ餅」を購入。
期待に違わぬモッチリ加減で小腹を満たしつつ、横瀬町役場近くのarea 898へ。
前日のご連絡にも関わらず、横瀬町のスーパーなんちゃら(もはや公務員の枠に収まりきらない)こと田端さんが待機していてくれました!
(田端さん、いつもありがとうございます!)
リニューアルしたarea 898をご案内いただくとともに、隣接する旧JAの建物の活用方法のご説明やコミュニティマネージャーの新堀さんや一緒にプロデュースを手掛けている浅見さんをご紹介いただきました。
5月からある企業さんとタイアップした施設がオープンするそうで、その準備に追われているそうです。
またおもしろいことが始まるようです。
オープンが待ち遠しい!(オープンしたらまた来よう)
そして裏手から外に出ると建築中の建物。
民間企業さんと連携して、小中学生向けの屋内外教育施設になるんだとか。
こちらも楽しみですね!
歴史民俗資料館の横を抜けてさらに進むと、なにやら人工芝が広げられたスペースに黒いプレハブのような建物が。
こちらが「ENgaWAチャレンジキッチン」です。
急な寒さ、風、雨にも関わらず、何組かのお客さまが来ていました。
天気がいい日はきっといいくつろぎのスペースになるんだろうなあ。
夏はビアガーデンなんかもいいかも。
田端さんが一般社団法人を立ち上げ、自らはボランティアとして働く場、雇用の場、経済循環を生み出す場をつくることにチャレンジしているといいます。
土日だけのオープンで、area 898との相乗効果も狙っているそうです。
area 898を中心に、ENgaWA、役場、駅前食堂といった小規模なエリアマネジメントを計画的に、かつ柔軟に社会経済情勢の変化に対応しながら進めている様子がうかがえました。
「めちゃくちゃ戦略的なのに、めちゃくちゃ余白がある」
そんな可能性、魅力を感じます。
働いている方も「(田端さんに)巻き込まれましたー」といいつつ笑顔。
すごく楽しそうです。
なにより田端さん自身が楽しそう。
官民連携ではなく、もはや官民の境目すら必要ないのでは・・・。
そんな印象を受けました。
彼の姿勢を見ていると、自分は公務員時代に「できなかった」のではなく、ただ「やっていなかっただけ」というのが痛感されます。
どんな立場でも、なんでもやれるし、なんでもやっていいんだと素直にそう思えました。
よほど楽しそうに見えたのか、思わず妻が「横瀬町に移住したくなっちゃいますね」とこぼしたら、「来なよ来なよー。一緒におもしろいことやりましょー」と田端さん。
地域の課題を「課題」として捉えながらも決して悲観せず「チャレンジ」に変えていく田端さんの明るさ、オープンさ、寛容さ、「余白」に、個人も企業も惹きつけられているのではないかと感じます。
町自体の雰囲気も大事ですが、やはり最後は「人」に尽きる。
魅力的な「人」との出会いは、地域での体験をより魅力的に変えてくれる。
そう感じた時間でした。
冗談ぬきで週末だけの二拠点居住の可能性も探りたくなってしまいますね・・・。
余談ですが、後から越生町から私たちも知っているお客さまの訪問もありました。
雨で仕事が中止になったので、元気をもらうために来たということをおっしゃっていましたが、みんな同じ気持ちなのかもしれません。
田端さん、お付き合いいただきありがとうございました!
駅前食堂
お腹がすいたので、横瀬駅前の飲食店、その名も「駅前食堂」へ。
こちらも西武グループ系列の会社が撤退した後を、田端さんの会社が引き受ける形で継続しているそうです。
「ここは空けてはいけない」
そんな危機感や使命感があったといいます。
確かに駅前にちょっとした時間を過ごせる食堂やお土産を買える場所は必須だと思います。
それがあるのとないのとでは、まちの印象がまったく違います。
特に「お土産」という形を家まで持って帰れるということが大きいですね。
地域産品のこだわった商品ラインナップや近所の方からの「おすそわけ」システムはすごくアットホームな感じで、会話が弾みそうです。
こういうちょっとした出会い、交流の場がまちの出入口にあるというのは訪問者にとってはすごく嬉しいところでした。
秩父市
じばさん商店
秩父駅前にある地場産業センターに3月24日にオープンしたばかりの「じばさん商店」へ。
SNSで見かけて気になっていたお店です。
こちらはエントランスからなかなかいい感じで、店内に入るとロゴが全体にあしらってあって、統一感のある感じがステキでした!
違った事業者の商品でも、こうして統一されたコンセプトのもとでデザインされているとまったく違う印象を感じます。
思わずいろいろ買いたくなってしまう魅力がありました。
(そしていろいろ買ってしまいました笑)
ときがわ社中の商社事業の大いに参考になりそうです!
MAPLE BASE
お次はミューズパーク内にある「MAPLE BASE」へ。
こちらは秩父市内に21種類あるというカエデを活かした商品づくり・情報発信の拠点となっているお店です。
3年ほど前に訪れたときよりも商品が増えていて、資源の活用が進んでいることが分かります。
しかもやみくもに商品数を増やすのではなく、一貫したコンセプトがあるように感じます。
「山・里・街が手を取りあって未来へつなぐ森づくり」
川上から川下まで、この想いをしっかり大切にしながらモノづくりがされているような気がします。
だからこそ、そこに関わっている人たちの想いや努力の結晶である商品に対して、共感・応援といった感情が湧いてくるのではないかと思います。
そしてもちろん一つ一つの商品の確かさも大事で、商品の質とそれを際立たせるデザインの大事さが印象に残りました。
長瀞町
越谷市役所の新人時代に研修以来となる小鹿野町での宿泊を経て、2日目は秩父市内でまつり会館を見学した後に長瀞町へ。
この日も雨のため、残念ながらライン下りはおあずけ。
お目当ては名物のくるみそばです。
さらに残念なことに、個人的に一番好きなお店が臨時休業のため、他の店を探すことに。
駅前商店街を車でうろうろしながらも、雨がひどくなり、駐車場のあるお店ということで「さくらい」さんを選択。
お店に駆け込みました。
これが結果的に大正解!
「ほんの風味程度」というお店もある中で、こちらはくるみのつけ汁もほどよく濃く、おそばもおいしい。
希少な長瀞町産のそば粉を使用しているそうです。
しかもボリューム満点なのが嬉しいところ。
さらに阿佐美冷蔵さんの天然氷も取り扱っているということだったので、食後にはかき氷も注文してしまいました。
外は寒くても店内は暖房が利いていたので最後までおいしくいただきました。
ちなみに店内にはトゥクトゥクレンタルのポスターが。
お店の方に聞いてみると、天気がいい日だと土日はけっこう走っているのを見るそうです。
なるほどー。
まとめ(のようなもの)
やはり秩父方面は屋外のアクティビティが一つの特徴なので、天気が悪かったのは残念でした。
ただ当然ながら1年を通じてまったく雨が降らないというのはありえません。
こういう日の過ごし方をどう用意しておくかということを考える一つのきっかけになったと思います。
ライン下りにしてもトゥクトゥクにしても、天候が良くないとまったくお客さまが来ないというのでは地域の経済がとまってしまいかねません。
コロナによる緊急事態宣言やまん防の措置の中で見られたようなECショップでのオンライン販売、体験などを提供したり、複数の商品やサービスを組み合わせながら、どう地域や地域の情報との接点を増やすかということも考える必要があります。
その中で地域の魅力的な「人」との出会う場面をどうつくるか。
それによって地域を訪れたときの印象をまったく違うものにすることができます。
それとデザインの重要性。
商品の質とそれを最大限に生かすデザインの両輪。
これも意識していきたいところです。
こうした「人」と「モノ」と「情報」の集約・発信できる拠点・場づくりは、ぜひ今後実現していきたいですね!
プライベートなようでしごとのような、学び多き1泊2日の視察兼旅行でした。