まなびしごとLAB の風間です。
こんにちは!

2024年9月12日(木)、埼玉県主催の商店街支援人材育成研修事業セミナー「今からできる商店街の魅力づくり」を受講してきました。

北坂戸団地や北坂戸団地商店街を盛り上げるために何をすればいいかを考えています。

学んだこと、考えたことをノートに書き留めたものを、以下に差しさわりない範囲でまとめました。

まとメモ

埼玉県商業・サービス産業支援課から

・県内商店街数 ピーク時1183 ⇒ 774
・ネクスト商店街事業を実施

【事例紹介】月1マーケットで空き店舗がうまる!(新狭山北口商店街) 講師:鈴木美央さん

●なぜ商店街が衰退したか

①政策サイドの要因
・道路、自動車中心の都市・地域モデル
・1950-1970年代 ムラを捨てる政策
・1980-1990年代 マチを捨てる政策 大店法など
②供給サイドの要因
・後継者問題
 → 家族主義、土地所有の絶対性など日本社会の特色
③需要サイドの要因
・消費者にとっての魅力
 → 品揃え、価格
・一方で「さびれていくのは残念」
 → 地域コミュニティの担い手としての期待がある

・商店街だけでなく、日本社会の課題でもある
・消費者も商店主も行政もキャストとして商店街の可能性を引き出していく必要がある

●すでに取り組み始めている県内の先進事例も
・領域横断で取り組む(草加市)
 → 交通政策、福祉政策などによる領域横断
・行政による物件の流動化(草加市)、信頼によるマッチング(本庄市)
場としての価値、組織としての商店街(狭山市、北本市)

●地域密着人口
・地域に密着して生活している人口=子ども、高齢者
・合計すると増加している=地域の意義が増している
・なぜ商店街支援が必要かの答えになる

●信頼によるマッチング(本庄市)
・旧中町郵便局(重要文化財)
・使われていなかった
・まずまちあるきを実施
 →「何かやりたい」
 → トークイベント「ミート&トーク」を開催
・行政職員やまちづくりプレーヤーにより、利用希望者とマッチングを実現
・行政担当者とプレーヤーの信頼、不動産オーナーの信頼

●場としての可能性
・他の場所にない力が商店街にある
・まちの顔、認知度、イメージ、立地の良さ、商業集積、道路活用など
・道路活用はこれまでの実績、信頼をえやすい、自由度が高い
・地域組織との連携のしやすさ(行政、自治会など)
・公的機関からの支援の受け皿(行政、商工会)

●新狭山北口商店街の取り組み
・月1回マーケット
・目的は商店街として持続可能性である状態になること
・かつては子どもの遊び場だった
・思った以上に商店街の個店は知られていない
・個店に入るハードルは思いのほか大きい
・マーケットで商店街に訪れるハードルを下げる
・3年間の補助事業の後は自走
・運営主体はシンサヤマclub
・商店会ではなく、地域の人たちがメンバー
・イベントの収支は黒字
・年1回から始めたナイトマーケットが好評。5月~9月(8月除き)に月1回実施
・まちに積み重ねられた性格は形を変えて存在し続ける
・勝手にやり始める人たちも インターネットラジオ、楽器演奏
・人は人を喜ばせることが好き
 → それを開放できる場をデザインする
・空き店舗がすべて埋まった(スーパー跡以外)
・商店会員も増加
・マーケットでできたつながりから日常が変わる、まちが動いている
・暮らしの価値向上
・小さな活動の積み重ねが地域の価値向上につながる

意識改革と小さな居場所づくり ~プレイスメイキングに学ぶ~ 講師:園田聡さん

・町にお気に入りの場所(場所、人)があること
・商店街単体でなく、エリアでとらえる
・個店の販促ではなくエリアで集客する
・街に出る多様な動機をつくる
・生活に必要なものをすべて商店街で買っている人は少数
・働く場、公共機能・・・
・これまではサービス提供者が一般の消費者に向けてモノを売る(一方通行)
・今は価値の創造者と共創者が、コトとトキを共有・共創する時代
・提供者と消費者の関係が変わってきている

●都市の「魅力」とは
・定量的な指標と定性的な指標
・どのような視点で都市を見るかで目指す方向性が変わる

⇒ いろんな価値観がある(多様性)、それらが共存している(協働性、寛容性)

●パブリックライフ
・3つの活動
①必要活動
②任意活動
③社会活動
・それらをしたいと思える環境があるか
・そのようなシーンが見られる場所はどこか?

⇒ 商店街は一つの受け皿になるのでは?

●空間と活動の適切なマッチング
・空間→居場所
・形態+活動
・どういうプロセスで生まれてくるか?
・誰と話し合って決めるか(コミュニティ、合意形成)
・10のメソッド
・魅力的なプレイスには10くらいのアクティビティが共存している
・「重ね使い」 
一つの場所をいろんな人が使う、いろんなアクティビティが行われている
・そういうプレイスが10くらいあるとエリアが魅力的になる

●松本城三の丸エリアビジョン

【ロードマップ】
①なぜやるかを共有する
・暮らしの豊かさが実感できる状況をつくる

②地区の潜在力を発掘する
・「課題」はマイナスをゼロにするだけ
・生活がちょっと良くなること
・自分たちのまちだと思える範囲を超えると、自分事に感じられなくなる
 → 言って終わりになる、実感できない
 → なるべく小さく、エリアをさらに小さなエリアに分ける

⇒ 課題がない状態を目指すのではなく、尖りを見つける

③成功への仮説を立てる
・「誰かに語りたくなる暮らし」
・こういう状況を作れたらいいよねという姿を共有する
 → 偶然の出会い(新しい人、店)
 → 選択肢の多様さ(カフェの中からでも選べる)
 → チャレンジできる寛容さ
 → まちの物語を感じられる
 → 会いたい人がいる(顔の見えるつながり)

④プロジェクトチームを作る
・国交省補助金を活用 エリアプラットフォーム
・10のエリアごとにチーム
・本部で一括して管理し、調整する体制
・やりたいことを決めるのは地元で、事務局が決めるわけではない
・事務局は必要な支援(技術的な支援、資金的な支援、広報的な支援)を行う
・社会実験

⑤施行の結果を検証する
・どんな価値が生まれたのか
・交換価値
・利用価値 アクティビティの数、多様性、今までなかったもの
・立ち止まっている人がそこで何をしているか

⑥空間と運営をデザインする
・毎月1回会合
・町会で毎回議決をとった。後戻りしないように
・生み出したシーンを共有する

(今後)
⑦活用と空間再編をセットで考える
⑧最終的なビジョンを具体的な計画に位置付ける
⑨取り組みを検証し、改善する

・エリアの組合員でない人たちも共創者になる
・「私のやりたい」という主観からスタートする
 → 共感してくれる仲間を増やしていく
・街の居場所の増加 → 生活の質の向上 →    街への愛着の向上
・100%うまくいくことが保証されているわけではない

●質疑応答

Q  信頼関係がまったくない場合はどうしたらいい?
A 
・動ける人、共感してくれる人だけで動いてみる
・説得しようとしすぎない
・ただし、あいさつには行っておく

Q エリアの捉え方は?
A 
・その人のイメージする範囲を聞いて決める
・「私たちのまち」と認識されるエリア(自分事でとらえられるエリア)
・既存組織にこだわらない
・まず3人集める

Q 協力体制は?
A 
・「協力」しているわけではない、お願いはしない
・あくまでやりたいことを決めるのは地元
・(行政側から)「すみません」「お願いします」は言わない
・あなたがやる必要があることだからやっているんですねという状態をつくる
・やるかやらないかは地元の判断
・行政はお金は出せないが、許可は出せる

Q 資金面は?
A マーケット開催は金銭的な利益だけ見ると少ないかもしれないが、自己実現の場を提供できる
商店街という場があることでできることを提供する

Q 情報発信が地元に人に届いていない
A やっていくうちにいつの間にか知られているということが多い。

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