「花咲か研究所」2021年度活動報告会

2022年3月5日(土)15:00~17:00、小川町立図書館にて行われた「花咲か研究所」の2021年度活動報告会に、評価委員として参加しました。

花咲か研究所は、「地域資源でしごとをつくる」をテーマに地域で活動する若者の育成を目指して2020年度から活動している団体です。
3か年事業のうち2年目の活動報告になります。

座学ではなく実践しながらのOJTを重視して、「里山食農スクール」「山林活用」「里山産業」「企画」「アウトドアツーリズム」の5つの部会に分かれての活動がメインとなっています。

外部委員としての立場から気づいたことを、支障ない範囲で書き留めておきます。

各部会からの活動報告(まとメモ)

里山食農スクール

・里山資源をしごとに結びつける。単体ではなく「組み合わせる」視点が重要
・「土の学校」
   子どもたちが土に触れる機会が少ない
   学校教育に欠けているもの
   大人向けの体験講座は基本的なことを学ばない
   「土って何でできているのか?」
・ステップアップとしてシェア畑で自分がつくりたい野菜をつくってみる
・来年度は谷津田を使ったサマーキャンプも

山林活用

・高校や大学、地域企業、行政との連携による活動
・耕作放棄された畑にできたユズの活用
・来年度はつくったものを「売る」という実践に取り組む

里山産業

・県外5か所を視察(陸上養殖、養蜂、里山造成、竹の活用など)
・プレーヤーとして自らやるか、プレーヤーを結びつけるコーディネーターとして動くか
・未利用地の利活用を目指す

企画

・企画づくりのサポートチームが事業グループ化
・和紙づくりをもとにしたオンライン造形体験の企画
  → 輸送時の補償が課題
・アウトプットのトライアルとして、2022年度は「花咲かフェスティバル」を企画中
・グループメンバーによる「シェアハウス」「竹パウダー活用」の取組

アウトドアツーリズム

・当初は子どもキャンプを予定 → コロナで企画できず
・アウトドアツーリズムの開発に転換
・ツーリズムによる地域づくり。インタープリテーション(自然解説)

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●中間支援団体からの意見

・3年間の助成事業が終わった後も継続できるように活動してほしい
・全体像が外から見えづらい。外向けの発信があまりされておらずもったいない
・今の若い子たちは考えがこれまでと変わっていると感じる。
  → 自分のことだけ考えてもダメ。「誰かの役に立ちたい」
  → 一方で、「押し付けられたくない」。自由にできる場が少ない

「お客さまづくり」の重要性

評価委員として、私から以下のような意見を述べさせていただきました。

・「里山の資源を活用する」という考えには賛同。これまでの取組や視察などからいろんなアイデアや可能性が生まれてすごく楽しい
・一方で、「お客さま」という視点が弱い。誰のどんなニーズに対して、商品やサービスを提供するのかが見えづらい
・つくったものを買ってくれるお客さまを探すのではなく、こういうお客さまのこういうニーズに対して商品・サービスを提供するという視点が欲しい
・お客さまのニーズに対して、自分のリソース、地域のリソースでできることからやっていく
・やりたいこと・できることから「あれもできる、これもできる」を考えてばかりだと、お客さま不在になり、いざつくってみたら買ってくれる人がいないという状況になりかねない

その日は直前に比企起業大学大学院の活動報告会があったこともあり、私の頭は完全に比企起業大学モード。
そんなこともあって、比企起業大学の教えである「お客さまづくり」「商品づくり」「現金のこし」の考え方についてもご紹介させていただきました。

趣味としてではなく、やはり「しごと」「ビジネス」としてやる以上は「お客さまづくり」が一番重要ですので、そこを意識していくといいのではないかと思いました。