まなびしごとLABの風間です。
こんにちは!

今回、ご紹介する本は、小林重敬さん・森記念財団の『まちの価値を高めるエリアマネジメント』という本です。

これまでなんとなくしか知らなかったエリアマネジメントを、最近、本腰を上げて学び始めています。
新しいことを学ぶのは大変なこともありますが、楽しいですねー。

本書を読んで気になった個所を以下、まとメモとして書き出していきます。

まとメモ

CHAPTER1 まちの価値を高めるエリアマネジメントとは

・エリアマネジメントを担う主体はエリア内の関係者を繋ぎ、価値観の共有を促すような取り組みから恥じえていくことが必要である

・エリアの課題解決のテーマとして、エリマネ活動の始まりに行われることが多いのは、わが国においてもエリアの清掃である。・・・清掃は、防犯と並んで海外のBID活動の一丁目一番地であり、とくに清掃はエリア内の関係者の協働関係を進めてエリマネ活動の手がかりを作るものである

⇒ CCCは出発点になりうる

・エリマネ活動の分類
①公的空間、公共空間の積極的な利用を予定したデザインガイドラインなどの策定とその実現
②それらの空間のメンテナンスやマネジメント
③イベントに代表される地域プロモーション、社会活動、シンクタンク活動などのソフトなマネジメント
④地区の安全・安心やユニバーサルデザインの実現などの課題を解決するマネジメント
⑤(これから期待される活動)防災・減災や地球環境・エネルギー問題への対応

・これまでのエリア内を対象とした「内向きのエリマネ活動」から、新しい社会動向を見据えた「外向きのエリマネ活動」への展開を考えると、エリマネ団体が、いわば「新しい公」を担う組織として活動することになる

・エリマネ活動の多くは短期間で目に見えて成果を上げるものではないので、民の絆の中心には、一定期間にわたって絆が維持されるための信頼とご修正が必要であり、そのような絆は別の言葉で社会関係資本と言われている。またここで言う信頼は、人的信頼にとどまらず、一定のルールをガイドライン等というかたちで結びあった背景を持つシステム的信頼である

・ディベロップメント(開発)が中心の時代には、公は都市全体を考え都市の基盤を整備するという「大公共」の役割を中心的に担ってきたが、マネジメント(運営管理)も重視しなければならない時代には、エリアを絞って公共投資を行い、その公共投資が確実に活かされるように、民によるエリマネ活動によって「小公共」を実現することが重要である

・対象とするエリアの民がエリマネ活動によって積極的にまちのかちを高めようとしているエリアを中心に公共投資する時代に移行しなければならない

CHAPTER2 どんな活動が行われているか

・エリアマネジメントを担う主体はエリアの関係者とコミュニケーション(対話)を重ね、価値観の共有を促すような取り組みから始めていくことが必要

・その活動の出発点にあるのは「エリアの目標づくり」である

・全国各地のエリマネ活動の3類型
①賑わいづくり、清掃・防犯・交通対策・・・エリアマネジメントの基礎となる取り組み
②情報発信、コミュニティづくり・・・エリアのネットワーク(絆)を結び、深めるための取り組み
③オープンカフェ、エリアマネジメント広告・・・活動の財源を確保するための取り組み

・コミュニティづくりは、社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)を構築するために必要なネットワーク(絆)の形成に繋がる活動である。エリアマネジメントは、その核心にエリア内での「人々の間の協調的な行動を促すこと」がある・・・エリアに関わる地権者、商業者、住民、開発事業者などがネットワーク(絆)を高め、互いに関わり合うことでまちの価値を高めることが重要である

CHAPTER3 海外都市の魅力を支えるBIDとエリアマネジメント

CHAPTER4 活動空間とエリアマネジメント団体の実際

・エリマネ団体の2つの役割
①空間活用の「仲介者」や「コーディネーター」としての役割
②行政の補完的機能を担う「公的な立場」としての役割

CHAPTER5 公共空間等利活用のノウハウ

・道路、河川、講演、港湾はいずれも公共の財産であり、国民の負担により整備され、維持されてきたものである、同時にそれぞれに本来の目的がある。・・・地域活動による空間占用によって本来の目的を阻害してはならない

・これらの空間で地域活動を実施する上で重要なこと
①公共性や公益性に配慮すること
②地域における合意形成を図ること

・民間・エリマネ団体は、社会実験を実施することによって、参加者と周辺人々や来街者等が、お互いに納得できる関係を構築できるかということ、すなわち地域での合意形成が問題になる

・利用者目線のアプローチは、行政や民間・エリマネ団体にとって忘れてはならない大切なことである。なぜなら、公共空間等の社会実験の評価の1つは、その公共空間等での利用者の行動(アクティビティ)を評価することに他ならないからである

これからのエリアマネジメント活動のために ー評価と財源

・エリマネ活動に期待する効果
①公共性(エリア外部にスピルオーバーする公共性と区域内への外部効果)により、社会をよくし、まちをよくすること
②互酬性により、エリア内でエリマネ活動を展開することによるメリットが活動組織を担う者に及ぶこと
③地域価値増加により、都市経営的視点から有意義なこと

・エリマネ活動をあらかじめ考えて活動空間を確保することが重要である。道路は一般的に公物とされるため、民の利用にはさまざまな規制がかかるので、エリア内の空間を配置する場合、その空間を道路ではなく公物管理法が適用されない条例広場(都市計画法上の広場)などとしておくことも重要

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