ミニ起業家の大切な心得の一つ「小さく始めて、大きくせずに、長く続ける」
小さく始めて、大きくせずに、長く続ける
比企起業大学が掲げているミニ起業家としての心得の中でも、私が好きな言葉の一つです。
今日はこの言葉について紹介したいと思います。
この言葉は見た目どおり以下の3つの要素から成り立っています。
①小さく始める
②大きくしない
③長く続ける
この3つですね。
これらについて順に考えてみることにします。
①小さく始める
まずは「小さく始める」です。
比企起業大学では毎月のゼミの最後で次回までの「ベイビーステップ」を自分で設定し、確実に実行することを約束してもらいます。
これは何かをやろうとするときに「小さな1歩」からはじめることを学び、そしてそれをしっかりやり遂げるという習慣を身につけるためです。
「小さく始める」ことのメリットとしては以下のようなことが考えられます。
- 心理的ハードルが低い
- リスクが小さい
- 早くはじめられる
- 方向転換もすぐできる
- チャレンジの回数を増やせる
- 経験、実績を多く積める
重要なのは、まず「スタートを切ること」「やってみること」です。
何事にも考えすぎて腰が重かった私も比企起業塾時代にそのことを学び、今でも心掛けています。
とにかくやらなければ何も始まりませんから。
②大きくしない
2つ目は「大きくしない」です。
これは一般的にいわれる起業とは少しイメージが違うかもしれません。
事業がうまくいってくると、人間はどうしても「大きくしたい」という欲求が芽生えてしまいます。
それを「大きくしない」のは怠慢ではなく、実は長く続けるためには大事ことなのです。
「大きくしない」ことのメリットとしては以下のようなことが考えられます。
- 目立たない(大手に潰されない)
- 無理をしない
- 一人でできる(社員を雇わない=固定費がかからない)
- 身軽さを保てる
- 自分の健康や家族との時間も大切にする
- お客、商品、地域などを絞る=尖る
大きくしようとすると欲が出たり、無理をしたりしてしまいます。
そうするとかえってパフォーマンスが落ちたり、利益率が下がったり、大手に目を付けられてしまったりするという悪影響が出ることもあるということです。
ランチェスター戦略でいう「自分は弱者である」という認識を忘れないためにも、「大きくしない」という意識は重要ではないかと思います。
かといって小さすぎても食べていけません。
小さすぎず大きすぎず、自分の目指すライフスタイルにあった「分度」を稼ぐことに集中することを心掛けています。
③長く続ける
最後は「長く続ける」です。
小さく始めるのも、大きくしないのも、すべては「長く続ける」ためです。
起業しても続かなければ何の意味もありません。
起業するまでよりも、起業してからの方が大事というのはそのためです。
先日、参加した『地元経済を創りなおす』の著者、枝廣淳子さんのセミナーで「地域企業はまず生き残ることが大事」という言葉がありました。
また、ときがわ町に本社のある株式会社温泉道場の山﨑社長も、以前インタビューの中でで「地域の活性化の前に、まず自分が自立できていることが大事」と語っていました。
私もまったくそのとおりだと思います。
生き残って利益を出す、そしてしっかり税金を納めることが一番の地域への貢献になります。
逆に倒産してしまったときの悪影響の方が地域にとっては大問題なのです。
そもそも廃業してしまっては自分も家族も食べていけなくなります。
それでは人生を豊かにするという起業の目的も果たされないことになってしまいます。
そのため地域の起業家としては、まず自分が生き残り続けることを何よりも優先しなくてはならないのだと考えています。
まとめ
これまで述べてきたように、比企起業大学の教えの一つ「小さく始めて、大きくせずに、長く続ける」とは、すべては「生き残る」ためです。
生き残って、しっかり利益を出す。
それが自分や家族の生活を豊かにし、地域を豊かにすることにつながります。
起業2年目の後半を迎え、今一度気を引き締め直して、自分の事業の見直しと磨き上げを行い、テコ入れしていきたいと思います。