まなびしごとLABの風間です。
こんにちは!

2024年8月4日(日)、巨大な龍蛇がまちなかを練り歩くという鶴ヶ島市の年中行事「脚折雨乞(すねおりあまごい)」を見に行ってきました。

鶴ヶ島市のホームページによると、脚折雨乞は夏季オリンピックと同じ4年に一度開催される年中行事で、江戸時代から継承されてきたそうです。
昭和30年代の後半に一時途絶えましたが、地元住民の方々によって保存会が結成され、昭和51年に見事復活を遂げたのだといいます。

現在は国の選択無形民俗文化財、市指定無形文化財にも指定されています。

前回は新型コロナの影響で残念ながら中止になってしまったため、今回はなんと8年ぶりの開催だということです。
私は坂戸市に住み始めてちょうど10年目になりますが、実は見るのは今回が初めてでした。

暑い時期で正直迷いましたが、4年に一度しか見られない年中行事(今回は8年ぶり)ということで、ここは見るしかないと腹を決めて行ってみることにしました。

何よりその行事の関係者の方々や地域の方々の行事との関わり方、行事の周りにある地域の状態を見てみたいと思っていました。

いろんな意味でアツすぎた「脚折雨乞」

鶴ヶ島市に本社のある地域企業様(株式会社ベルク様)の駐車場に車を停め、渡御の出発地である白鬚神社へ向かいます。

余談ですが、このような行事に地域企業様もこのような形で協力されていることに、すごく嬉しくなりました。

この企業様の駐車場はかなりの広さで、車がたくさん停められるだけでなく白鬚神社にも近いという立地。
年長の子どもを連れていたので、すごくありがたかったです。
このような行事の時に協力を仰げる企業様との関係性が築かれているのがすばらしいなと思いました。

案の定、すさまじい暑さで白髭神社まで歩いて10分ほど(近道で向かえば5分ほど)でしたが、かなり大変でした。

この神社で行われる入魂の儀を経ることで、龍蛇が龍神になるのだといいます。
ここから300人の担ぎ手によって担がれ、雷電池(かんだちがいけ)までの約2kmの距離を練り歩くのだそうです。
ちなみに龍蛇の大きさは全長が36m、重さは3tにもなるんだとか。

神社に着くとちょうど龍蛇が前を通りかかるタイミングにぴったりでした!
(後に記載する公式サイトでの情報発信のおかげです。ありがとうございます!)

この行事に関する絵本を読んだり、事前にホームページなどを見たりして巨大な龍蛇ということは知っていましたが、実際にリアルで目の当たりにするとすごい迫力でした。

またそれを担いでいる担ぎ手の方々の数や声、法螺貝や太鼓の音、見物している人たちの雑踏で道路が埋め尽くされていました。

龍蛇が練り歩いている付近の一体感のある感じはなんともいえず、実に壮観です。

神社付近での休憩時間には龍蛇に近寄って写真を撮ることもできました。
こんなすごいものを手づくりしてしまうのですから、驚きです。
また、こうした技術伝承の場もコミュニティの維持にもつながっているんでしょうね。

休憩所では担ぎ手のお世話をしている方々もいて、地域の方々がサポートする様子も見られました。
担ぎ手の方は汗だくでしたが、顔は晴れやかで楽しそう。

年中行事が、まさに共同体としての地域や人たちのつながりをつくっている、あるいは見学者も含めて、地域の人たちが集まるきっかけになっているのではないかと感じました。

猛烈な暑さに耐えきれず、今回は残念ながら練り歩きの終着点である雷電池(かんだちがいけ)までついていくのは断念しました。

白鬚神社から雷電池まで行くには国道407号を横断する必要があるので、通過時は国道を通行止めにしなければいけません。
地域の伝統的な行事のために国道の通行止めすら実現してしまうのですから、いかに地域にとってこうした行事が大切かが分かります。

雷電池では龍神となった龍蛇を池に入れて、「雨降れたんじゃく、ここにかかれ黒雲」と叫び、その後、龍蛇を解体して頭部の宝珠を奪い合うのだとか。

次回はぜひ国道横断の様子やフィナーレの様子も見てみたいですね!

「脚折雨乞」に関する情報発信のすばらしさ!

ちなみにこの行事に関しては、「脚折雨乞」公式サイトが開設されています。

このサイトでは龍蛇の練り歩きルートや通過の目安時間まで記載されているので、見学には非常に役に立ちました。

また、ライブ動画も配信されており、現在どのあたりにいるのかといったことや見学できなかった場所での様子も動画を通じて観覧することができます。

これは情報発信として非常にすばらしい取り組みだと思います。

イベントを開催するのはもちろん良いのですが、イベントの前・中・後の情報発信が充実しているとさらに波及効果が大きくなるのではないかと思います。

何らかの取り組みを行う際には、「取り組み×情報発信」を合わせて考えることが大事だなと学ばせていただきました。

次回も楽しみにしています!

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