都幾川中学校での2回目のICT研修を実施しました
10月からICT支援員として、ときがわ町の小中学校で先生方向けのICT研修を実施しています。
2021年1月28日(木)は都幾川中学校での2回目の研修を行いました。
小学校に比べて、中学校は行事が多く、なかなかスケジュールのやりくりが大変なようです。
引き続きラーンネクストの栗原直道さんとともに。
YouTubeへの動画アップロードに挑戦・・・のはずが
校長先生との事前ミーティングで、前回作成したGoogleアカウントを使って
①YouTubeチャンネルの作成と動画のアップロード
②その動画を使って、画面共有しながら「模擬リモート授業」
という2つの課題にチャレンジしてみようということになりました。
ということで研修開始。
まずはGoogleアカウントにアクセスします。
と、さっそくここで問題発生。
前回使用してから間が空いたためか、Googleから「ログイン」を求められました。
メールアドレスやパスワード、本人確認などをあれやこれやしながらなんとかログインをすませます。
次に、いざYouTubeチャンネルを作成のため、まずは私がZoomの画面共有を使いながら一連の流れを説明しようとしたところ、私が持っているアカウントはすべてチャンネル作成を済ませてしまっていたことが判明。
午前中に、チャンネル作成をおさらいしようと自分でリハーサルして、そこですっかり安心しきってしまっていました。
研修用のテストアカウントを追加しておくのを失念していたのです。
痛恨のミス!
何より先生方の貴重なお時間を頂戴しているのに、その時間を奪ってしまっていることが申し訳ないです。
すぐにリカバリーは難しそうなので、ひとまず口頭にて説明を続けることに。
しかし、ここでも問題発生!
先生方がGoogleを使用しているブラウザがInternet Exploreだったため、Google側からYouTubeにはGoogle Chromeを使用するようにとのメッセージが表示されたのです。
仕方ないので、Google Chromeをダウンロードすることに。
普段プライベートで使用している環境と職場の環境とでは違うことまで思いが至りませんでした。
また、先生によってはプライベートの端末と学校の端末が、Googleアカウントを通して紐づいてしまっている方もいたりと、なかなかすべての先生方の条件をそろえるのは難しいということを痛感しました。
さらにさらに、Google Chromeをインストールして、Googleアカウントにログインして、いよいよYouTubeチャンネルを開設!と思いきや、チャンネル名をアカウント名にするのか、それとも任意のチャンネル名とするのか、その決めごとを学校側と話し合っていませんでした。
チャンネル名は全世界に公開されてしまうため、軽い気持ちで学校名をさらす、というのも憚られます。
結局、YouTubeチャンネルに動画をアップするという一つ目の課題に関しては、この日はGoogleアカウントの確認と、Google ChromeというYouTubeを使用するための環境を整えるところまでとしました。
初めての「リモート授業」
一つ目の課題に時間を大幅にとられてしまったため、残り時間が少なくなってしまいました。
本来なら、先生方に3つのグループに分かれてもらい、全員の方に「模擬リモート授業」を体験していただきたかったのですが、それも難しく、各学年の情報主任の先生3名に代表して体験いただくことにしました。
順番にお一人ずつ校長室に場所を移動してもらい、「仮想リモート環境」で授業を実施してもらいます。
トップバッターの先生はやや緊張した面持ちで校長室に向かいます。
やはり相手の反応が見えづらく、逆に自分の顔が見えているという環境に戸惑いを隠せない様子でした。
約5分間の「リモート授業」を終えて、戻ってきたところで聞いてみると、「怖いというのが少し分かりました」とのこと。
「声が聞こえますか?」「画面が見えますか?」という問いかけに対して、画面ごしで反応があると、自分が安心するのがわかったそうです。
声かけは、相手のためでもあるし、自分のためでもあるんですね。
2番手の先生も、最初の先生にならって、しっかり「声が聞こえるか」「共有した動画が見えているか」の声かけをされていました。
前の先生のやり方をしっかり見て、そこから学んでさっそく取り入れていたのはさすがです!
また、動画の選択も見事で、短くても非常に理解のしやすいものを選んでいました。
3番手の先生は時間がなくなってしまったこともあり、動画をじっくり見るというわけにはいきませんでしたが、しっかりと相手の反応を確かめながらコミュニケーションをとろうとされていました。
2回目の研修を終えて
研修終了後は、校長先生と軽いミーティング。
残念ながら、目標とした課題までクリアできなかったものの、「やろうとしたときにああいう課題があるということがわかった」と前向きにとらえているようでした。
やったことがない未知の課題に対して、やらないままでは何も進まない。
小さくても動いていくことでわかってくるものがあるし、できることがあることもわかるということです。
この言葉に非常に救われました。
もちろん先生方の貴重な時間を奪ってしまったことは大いに反省しなくてはいけませんが、専門家ではないとはいえICT支援員として招かれている人でも失敗するということが示せたのは、ある意味、良かったのかもしれません。
何度もいっているように、私はICTの専門家というわけではないので、一方的に教えるというよりは半歩先を歩く伴走者として、よりよい学びの環境づくりについて一緒に考えていける存在でありたいと思っています。
それは先生や大人と子どもたちとの関係についても言えることです。
先生も失敗する、大人も失敗するんだと、子どもたちが知った時、先生・大人に対して幻滅するかというとたぶんそうはならない。
より身近な存在に感じられるのではないかと思いますし、一緒に学び合うという関係にも近づきます。
さらには「失敗してもいいんだ」という安心感にもつながり、子どもたちのチャレンジ精神を育むことにもなるのではないかと思います。(超ポジティブ!)
これまで半年間、学校でのICT教育に関わってきましたが、教育というのは非常に奥が深く、魅力的な分野というのを実感しています。
そこに携わっている先生方の姿も非常に魅力的で、こうした先生たちの力をもっと生かせるような環境づくりをお手伝いしたいという意欲がわいてきました。
今年度は残りわずかで、来年度以降はまだどうなるかわかりませんが、引き続き応援していければと思います。
都幾川中学校の皆さま、ありがとうございました!