まなびしごとLABの風間です。

すっかり投稿を忘れておりましたが、2023年7月21日(金)東京電機大学「教養ゼミナールA/人文社会ゼミA」の発表会に参加してきました。

ここから(宇宙・産学官・地域連携)武蔵コンソーシアムの歴史・観光分科会のプロジェクトとして、教養ゼミナールで発表のあった内容を、分科会で継続的に取り組んでいこうとするものです。

私は分科会のメンバーの一員として、会場でのリアル参加でした。

差しさわりない範囲で内容を書き留めておきます。

教養ゼミナールA/人文社会ゼミAの概要

  • 専門課程に分かれる前の大学1年生が中心の授業で、今年度の履修者は21人。
  • 4月~7月までの前期のみ
  • 4月に北坂戸周辺と鳩山ニュータウンでフィールドワークを実施
  • 今年度は6つのグループに分かれ、それぞれ調査・研究がメインの「企画A」と体験型の「企画B」を実践する

「企画A」発表会

1グループ

●テーマ「建物と人物」
・調べた史跡
① 安楽寺(吉見観音) 吉見町 源範頼
② 息障院(吉見町) 源範頼
③ 放光寺 安田義定
・比企地域にある歴史的な建造物と人物の関わりについて調べた

2グループ

●テーマ「鳩山町発展物語 ~日本一幸せな町~」
・鳩山町ってどんなまち?
・鳩山キャンパスに通っているけど、町について知らない
・幸福度ランキング1位
・定住意向72.5%、幸せと感じる町民 69%
・交通事故ゼロ
・子どもを育てる環境の充実、幅広い年齢層が暮らしやすくなる、町全体の健康促進

(質疑応答)
・なぜ交通死亡事故ゼロ? 理由がわかれば他地域に展開できるのでは。
 → 「5000日以上ゼロ」というアピールが抑止力につながっているのでは

3グループ

●テーマ「岩殿丘陵と高坂台地の地理的な魅力」
・大学バスにのったとき、大学が周りより高いところにあることに気づいた
・岩殿丘陵上にある
・高坂駅周辺 急な坂がある=高坂台地との境界面
・資料 埼玉県の地形
・高坂台地 北側を都幾川、南側を越辺川、中央につく茂川
・岩殿丘陵、物見山丘陵、比企南丘陵
・台地は狭い
・ハザードマップ 低地は浸水する、水田利用
・鳩山ニュータウン、高坂ニュータウンは高台に
・多摩丘陵との比較 
 → タワーマンションなどの高層建築物
・武蔵野台地との比較 
 → 大きな川に挟まれているのは同じ
・岩殿丘陵の良い点 
 → 手つかずの自然、慢性的な交通渋滞がない、大学が多く、学生が集まる
・高坂台地の良い点 
 → 洪水の被害を受けにくい、交通の便が良い、水はけがよい
・地形の差を満喫できる
・人が住むところと自然が豊かなところが交わっている
 → 住む環境が良好である
・反省点
 班全員で回れなかった
 JAXA地球観測センターに行けなかった

(参加者からの意見)
・鳩山町発展物語と組み合わせるともっと面白いものが見つかるのでは?
・写真と地図が入っていてわかりやすかった

4・5グループ

●テーマ「焼き鳥と東松山」
・とくのやヒアリング
・なぜ豚肉か?
 味噌ダレがどのように生まれたか?
 なぜ多い?
 なぜ東松山市のやきとりが始まったか?
・昭和30年代 市内に精肉会社があった
・カシラ肉が鶏肉より安価
・大松屋の店主が鶏肉の代わりに豚のカシラ肉を使用した
・味噌ダレ
 → 大松屋の店主が発明
・コチュジャンを日本人向けにアレンジ
・昭和37年 焼き鳥組合 加盟店が増加
・全国で唯一焼き鳥屋のみで構成された組合
・東松山市に立地していた大きな会社の社員が通って広めたのでは
 → 東松山風焼き鳥

(参加者からの意見)
・大きな会社の社員が通っていたからという話は信ぴょう性がある
・比企郡の旅館数 東松山市がダントツなのは、この会社への出張があったから。出張してきた人が焼き鳥を食べて、各地域に広めた
・外国人労働者のコミュニティが広がってきている
・韓国人のコミュニティが形成された
 その中で焼き鳥が発展していった
・東松山市は東京からは遠いけど安く住める

6グループ

●テーマ「町を彩る不朽のアートコレクション」
・高坂駅前通りにある高田博厚彫刻プロムナードに注目
・人物像 ガンジー、新渡戸稲造、棟方志功、アラン、高村光太郎、ポール・シニャック
・日本と西洋の美的感覚
  日本 不完全の美、静かさ、質素さ、そのものの不完全さ、少し何かが欠落している、静寂
・トルソ 不完全であるからこそ美しい、より美しいものが想像される
・緑の彫刻プロムナード 別々の作家による彫刻
・彫刻の周りにベンチ、花壇 彫刻をじっくり楽しめる

企画Bについて

企画Bについては以下のような活動を予定しているそうです。

北坂戸団地自治会50周年イベントは私もお手伝いしているイベントなので、当日の皆さんの企画が楽しみです!

・北坂戸公民館 スマホ講座
・北坂戸団地自治会50周年まつり フランクフルト
・鳩山町コミュニティマルシェ アイスづくり教室
・北坂戸公民館 スノードーム
・北坂戸団地自治会50周年まつり かき氷
・こども大学はとやま ピースミュージアム

まとめと感想

教養ゼミナールは前期のみの授業のため、継続性がないというのが残念なところではあります。

その分、ここから武蔵コンソーシアムの歴史・観光分科会が継続した取り組みをつくれていけるといいのではないかという期待感を持っています。

この日の発表を伺って、私にもいろんなアイデアが生まれてきました。

たとえば、以下のようなものがあります。

・外国人(韓国人)が広めたという焼き鳥という食文化を、外国人の子どもが増えている小学校で相互理解につなげるテーマとして取り上げる
・または同じく外国人の子どもが増えている小学校で、世界的な有名人をモチーフにしている高田博厚氏の彫刻を取り上げて、芸術・アートという国際的な共通テーマから相互理解を促進する
・地球観測センターのリモートセンシング技術を活用した坂の醍醐味を掘り下げる
・大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも登場した源範頼と、嵐山町の畠山重忠とを対比させたアナザーストーリーを描く

いずれにしても、せっかくの学生の皆さんの研究をこのまま埋もれさせるにはもったいない。

分科会として何らかの活動に結び付けていきたいと思います。

東京電機大学のN先生、Sさん、学生の皆さん、ありがとうございました!

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