まなびしごとLABの風間です。
こんにちは!

2024年11月4日(月)、筑波大学附属坂戸高校の「農業研究」の皆さまによるときがわ町フィールドワークに同行させていただきました。

今回、訪れたのは「手漉き和紙たにの」さん。

一昨年の馬ふん和紙プロジェクトをきっかけにお付き合いが始まり、それから毎年のようにお世話になっています。

この日は生徒さん5人が訪問し、和紙の成り立ち、原料や道具のことなどを学び、和紙の手漉きを体験しました。

和紙は「原料をつくる人、道具をつくる人、和紙をつくる人」から成り立っている

まずは和紙のつくり方についておさらい。

単なる技術的なことだけでなく、和紙の原料や道具についても説明がありました。

和紙は2014年にユネスコの無形文化遺産に登録されましたが、なぜ「無形」なのかということに関わるお話です。

和紙を漉く職人さんに注目されがちですが、和紙はそれだけではつくれません。

原料をつくる人、道具をつくる人、和紙をつくる人がいてはじめて産業として成り立っています。

そして今、その原料や道具をつくる人がどんどん減ってしまっているということに、谷野さんは非常に危機感を抱いているという説明がありました。

谷野さんは、そうしたことも自分事としてとらえ、和紙という産業を継承するために、地域の人たちと協力しながら原料である楮を育てたり、夏の暑さや病気に弱いトロロアオイの代わりになるネリの原料を試行錯誤しているなどの取り組みを行っています。

これには生徒さんたちも驚いたようで、原料のことや道具に関することなどについて熱心に質問する様子が見られました。

この学びの姿勢はいつものことながらすばらしいなと感じます。

紙漉き体験

最後は紙漉き体験。

普段、授業の中での研究ではハガキ大の紙をつくっているそうですが、職人さんが実際に使っている道具や材料を用いて和紙漉きを体験しました。

ただ紙を漉くだけでなく、原料の楮の塊を舟の中でバラバラにほぐしたり、トロロアオイを使うことで何が違うのかを体験したり、繊維を絡ませることによって紙を漉くということなどについても教えてもらいます。

悪戦苦闘していましたが、楽しみながら和紙漉きができました。

それぞれ2枚ずつ通常の紙を漉き、最後の1枚は植物の葉や花などを挟みこんだ紙をつくりました。

2枚目からは全部自分たちで漉いていきましたが、漉くごとにだんだんコツをつかんでうまくなっているのが分かりました。

出来上がりが楽しみですね!

筑波大学附属坂戸高校の皆さん、谷野さん、ありがとうございました!

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