「Will」「Can」「Must」をどう考えるか
何か事業を始める際に、「Will」「Cam」「Must」から考えるというフレームワークをよく見たり聞いたりします。
それぞれの円が重なった下のようなベン図を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
一般的には、
「Will」=やりたいこと
「Can」=できること
「Must」=やるべきこと
だと解釈されています。
今日はこの「Will」「Can」「Must」をどうとらえるかということについて書いてみたいと思います。
「Will」と「Must」をまず大事にする
結論から先にいうと、私自身は「Will」と「Must」を優先で考えています。
私の中での「Will」と「Must」の解釈は以下のとおりです。
Will=やりたいこと
Must=地域での困りごと、ニーズ/ウォンツのあること
もちろんこの2つに「Can=できること」が重なれば文句ありませんが、必ずしも現状はできることばかりではありません。
やりたくて、地域の人のニーズもあるけれど、自分の知識やスキルが伴っていないことも少なくないと思います。
この場合、「Will」「Can」「Must」の関係は下の図のようになっていると考えられます。
「Can」が「Wll」や「Must」から離れている、または小さい状態になっているということですね。
問題はこの状態をどうとらえるのか。
つまり、「やりたいことがあって、困っている人・求めている人がいるのに、自分ができないからあきらめるのか」ということです。
やめるか、やるか
この場合に考えられる選択肢は3つあるかと思います。
①やらない
②できるようにする
③他者の力を借りる
最も単純なのは①です。
できないからあきらめる、「Will」「Can」「Must」が重ならないものはやらないということですね。
これも確かに選択肢としてはアリなのだと思うのですが、前述したとおり私自身は「Will」と「Must」を重視していますので、この選択肢をとりたくないと考えています。
ではできないことをやろうとするときはどうすればいいのか。
やる場合の選択肢が②と③です。
まず②を考えてみましょう。
②は自分が頑張ってできるようにしていくということです。
今はできなくても自分で調べたり、勉強したり、練習したりして少しずつできるようにしていく。
つまり、「Can」を広げて「Will」「Must」に近づけていくという考え方になります。
図で示すと以下のような形です。
多くの人はこの②を選ぶのではないでしょうか。
確かにできることを増やすことで受けられる仕事の種類も量も増やすことにつながりますので、一見最適解に思えます。
ただ反面、この選択肢のデメリットは時間を要することです。
できるようになるまで、着手するまで、「Will」と「Must」の重なる部分に至るまでにどうしても時間がかかる。
そうなると機を逸してしまうということになりかねません。
また、別の側面でいうと自分一人の能力や時間に制約されてしまいます。
一人ではどうしても限界があるのです。
他者の力を借りる
そこで私が最近考えており、意識して実践しているのが③の方法、「他者の力を借りる」です。
つまり、誰かできる人に助けてもらうという方法です。
図で示すと以下のようになるかと思います。
もちろん他者といっても誰でもいいわけではありません。
自分の想いに共感してくれる、信頼できる相手、すなわち「仲間」である必要があります。
そのため自分が活動している地域にそうした信頼できる仲間がいるということは非常に重要だと思います。
自分自身はできないことでも、仲間の力を借りながら、自分は自分のできることでしっかりと役割を果たし、仲間と共創する中で自分の知識やスキルを積み上げていけばいいのではないかと考えています。
まとめ
何か新しいことを始めるときの「Will」「Can」「Must」において、自分がすべてをできるということは重要ではありません。
(もちろんできるに越したことはないです)
自分ができなくても、できる仲間と共創することで、自分がやるよりももっと良いものができるのならそれを選択すべきではないか。
そうすることで仕事の幅も量も質も高めることができるのではないかと私は考えています。
地域でより良い仕事をたくさんつくっていくために、引き続きこれを実践していけたらと思います。